■ MAE today

この欄には当研究所の近況や、今思うことなどを概ね1回/月のペースで気ままに書いていこうと思っています。どうぞお気軽にお読みください。 

09.08:昨年11月に続いて

ものづくりの現場2

前回もここで紹介させていただきましたが日本建築協会主催の「学生のための現場見学会」の第2回目を先日行いました。
今回お世話になったのは大阪堂島で建設中の(仮称)堂島1丁目プロジェクトホテル棟新築工事、日建設計さん、竹中工務店さんです。
言うまでもなく世界一流のクオリテイを誇る現場です。参加者は関西の大学、大学院生総勢28名に先生方。

前回同様現場事務所にて設計説明、工事説明の後工事現場を見学。地上は鉄骨建て方の最終段階、地下は逆打ち工法の最終段階、中間階は仕上げ工事が始まったばかりと言う、いわゆる盛りだくさんの内容をきめ細かく丁寧に案内していただきました。
建物も驚く程盛りだくさんです。レストラン、ホテル、会議室、ホール、飲食店舗等々、それらに加えて女性オーナーの個性嗜好が反映された曲線が多用されたデザインで、狭い敷地ではかなり困難な設計のように見えましたが、説明時には淡々といかにも容易いかの如く話された設計者に日建さんの底力をみた思いでした。

圧巻はやはり逆打ち工法。もはや周囲は既に囲まれてるのでその密室のような地下空間に所狭しと並ぶ鉄筋、それらを束ねる鉄筋工、立て込みを始める型枠工、各職方のエネルギーが充満した、まさしく鉄筋ジャングルと言う、ある意味少し異様な様相で、まさに建築のダイナミズムを実感した思いでした。

もちろんそれは学生達にもショックな感動だったようで最後の質疑応答時に表情にも建築の「ものづくり」に接した高揚感が見て取れた気がしました。
一部の学生達とはその後もたまたま話を聞く機会があり主催側にとっても実に有意義な会となりました。現場のみなさま方誠にありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。

09.07.30