■ MAE today

この欄には当研究所の近況や、今思うことなどを概ね1回/月のペースで気ままに書いていこうと思っています。どうぞお気軽にお読みください。 

12.03:京都工芸繊維大学の展示会へ行ってきました

卒計展

寒いこの季節、大学では卒業入試と慌ただしい時期のようで、弊社にもいくつか卒業制作展の案内が届きます。
今年はその内の一つ京都工芸繊維大学の展示へ行ってきました。久々に京都の空気も味わってみたかったのです。
会場は京都文化博物館、旧日銀京都支店である。京都へ行くと誰しもが感じるその歴史の厚み、街のいろんなところで昔の風情や生活感が残っておりさすが古都と思わされる。日銀のような歴史建築物もちゃんと現代に引き継ぎ活用され、それが特別ではなく当たり前のように思える魅力があります。

さて展示は正確には大学院建築設計専攻科の卒計展です。日銀の高い天井のホールに展示パネルが並び、今の感覚では展示には向かない暗さであるが、それが返って格調が高く感じてしまう。
各作品は何故か3.11関連のテーマが皆無でしたが、それぞれが力作で、うち4つ5つが眼に留まりました。それらに素敵な感性を感じ、こうなると先生方の講評を是非とも聞いてみたくなり翌日の公開ジュリーも覗きに行きました。

ジュリーは学生8名が順に提案をプレゼン。約半分が英語で行われたこともありすべてが聞き取れず残念でしたが、やはりゲストの先生方のご指摘は鋭くなるほどと思うものでした。
それより最も感動したのが発表した学生たちの態度です。選ばれた優秀な方々なので当たり前なのかもしれませんが、堂々と自分の考えを持ち、必死に先生方の指摘に受け答えをし、まさしく新しい建築家の登場を見るような思いでした。
我が頭と感性のトレーニング、そんな京都の時間でした。

12.03.01