16.12:今年ももう終わりとは

都市の景観

少し前になりますが11/5,6と大阪では今年も生けフェス、生きた建築フェステイバルが開催されました。昨年も書きましたが年々話題の大きなイベントとなり、直接関係のない身にとっても喜ばしいです。
今年は時間があまり取れず住友村辺りだけに限ったのですがお目当ての住友ビルの見学が満員でエントリーできず。
こうなるとあまり人気が出るのも歓迎できませんが(笑)来年はちゃんと予定を立てて参加しようと思います。
それでもほんの一時ですが住友銀行のホールに圧倒され、N建さんの大阪北エリアの模型に羨望を覚え、良い天気のなかぶらぶらと帰路についたのですが、淀屋橋の交差点でふと立ち止まりました。

  


大きなスケールの住友村の建物を見たせいかもしれませんが、土佐堀川へ面した建築群に一種の失望を感じたのです。
私が言うまでもなく中之島エリアは我々の誇る都市、大阪の顔です。先ほど見て来た住友ビルや住友銀行や対岸の市役所の堂々とした様と比べると明らかに乱雑感が否めません。なぜそう感じるのか。直交するメインストリートの御堂筋を含めて考えた時、都市の景観のあり方が非常に気になったのです。
大きな建物を建てたら良い、と言う訳では多分ありません。それぞれの建築物のデザインの品格、多少それはあるかも知れませんが、それだけでもない気がします。
現在の多くの都市が持つグリッド状の道路。その道路体系によって街並が分断されている、さらに写真の地区は土地境界が細分化されそれぞれの境界線の中でそれぞれの建物が建ち、連なっていかない。
個々の建築物のデザインがいかに良くても良い景観にはならない。自分が設計者ならどうするのか、隣と繋がって行けるのか、ちょっとしんどい思いをした今年の生けフェスでした。

*今年もこれが最後の投稿です。いろいろ答えを出すのが難しい時代ですが、ここでは気楽に書かせていただこうと思ってます。つまり気軽に書いてあとはみなさまに教えていただこうと。来年もよろしくお願いいたします。

16.12.01