17.06:梅雨も嫌やけど早い夏日も嫌ですね

郊外

高度成長に連れ過密化した都市にもはや住む場所がない、と人々は外へ外へと住まいを求め、企業は都市につながる鉄道を延線し宅地開発することで相乗効果的に郊外が作られてきた。
確かそのように習ったと思う。
平野部が人や施設の集積に適し都市化する一方、人々は自然も求めて郊外へ移動したはずだが、山を切り開き段々に造成してフラットな土地をつくる宅地造成は、住環境を整えるというより単に利潤を求める営利産業となり、結局郊外の多くは自然が破壊され同じような家だけが建ち並ぶ退屈な住宅地となった。阪神地区、北大阪地区、そして阪奈間、みな同様であろう。

  
1961       1964       1989

航空写真を見るとその変貌ぶりが明らかとなるが、今や状況は変わってきている
行儀よく段々に並んだ住宅地でみんなが暮らしてる風に見えても今は結構空き家が多い。また都市に多様な形で住む場所を見つけることができるようになり、人々が新たに都市に集まるようになると、児童や福祉サービスなどの問題が再度浮上してきた。
今や郊外は都市のベッドタウンとしての性格は薄れ、その独自なあり方を考える時にきている。
例えば阪神間では海と山に挟まれた特性を生かした郊外文化が指摘されているが、他の地域はどうだろう。

昨今の限界集落や空き家問題など地方ではいろいろな知恵や工夫が重ねられている。これら郊外も早く手を打たないといけないのではないだろうか。

17.06.01