18.02:書くのが遅れました、すみません。

卒計展2018

恒例の摂南大学R科の卒業論文・製作展にお邪魔してきました。会場は前回と同じ本町アートギャラリーで優れもののダンボールの展示パネル含めて大阪のど真ん中での卒業展示会も定着したようです。
毎年学生さんの成果には驚かせられますが、年々レベルが上がり、今年は今ままでで一番充実してた気がしました。
論文は先輩たちの成果を引き継ぎながらどんどん深化しながらも新しい視点での切り込み鋭く、いろんなことを教えてもらってる感じです。
製作群はプレゼンのレベルがまず上がった気がしました。展示会は限られたスペースなので、パネルと模型でポイントを押さえてのプレゼンは結構難しいと思いますが、先輩の蓄積や工夫も生かされて慣れてきたように思いました。
さて一通り拝見して自分なりの評価です。
R科:住環境デザイン学科はその名前通り広く私たちの環境を追求するもので、一つの建築物を提案するにしてもその背景として環境工学的な視点、あるいは地域のコミュニテイ的考察、など今の社会とどうつながるのかを提示しないといけません。その意味では私たちの時代よりはるかに難しくなったと感じます。

その中で今年は昔の建築学科の卒計を彷彿とさせるような純粋に建築の力を前に出した作品に魅かれました。一つは柱で持上げられた現代の城。もう一つは作品というより自己の内なるものを建築化させようと格闘したスケッチ群です。どちらもそれぞれのテーマ設定からくる成果には疑問を感じたのですが、力強く魅力的です。
もちろんR科ならではの作品にもいたく感心しました。日時計による純粋立体の影を造形化し1日の時の流れの中で天体と繋ぐもの。神戸の下町の商店街を舞台に都市の隙間を利用した立体都市。交通量の多い道路の自動車を面の熱源として都市の熱環境を考察したもの。アジアでの実活動を踏まえて風力(台風など)を受け流すフレームの考案。静謐な教会。軽トラに乗る仮設住宅。
ちなみに My No.1 は自己を探るスケッチ群でした。
みなさまお疲れ様でした。

18.02.17
*本年に事務所を移転予定です。詳細決まればこのHPで案内いたします。