18.09:やっと秋の気配です

竹中大工道具館

今月は建築探訪です。
一度行ってみたいと思っていた竹中大工道具館へ行ってまいりました。昔の道具館は、確か何かの増築棟だったと記憶してるのですが、知合いの大工さんの道具を見に行ったことがあるのですが、新しくなってから初めてです。
目的は木、木造の勉強です。しかし新神戸駅からアプローチし門をくぐった途端、気持ちはこの建築に移ってしまいました。いやあ何と綺麗な建物なのか。
山の麓のロケーションで外から見えず道路からは木製のどちらかといえば和風の門。それをくぐって大木の下、ちょうど日差しも差し込んで、木漏れ日の中、喧騒から逃れた静かなアプローチは別世界へ入っていく感じです。

 

平屋の軒下は全面ガラスで壁がなく、この静かな環境を軒先及び宙に浮く床ラインできりりと引き締め、今度はモダンな木製の扉から入る。壁がなければ柱もない。いやあるのですがどうも細い角パイプとサッシの帆立らしい(想像です)。
内部は程よい高さの屋根型の木格子天井ホール。隙間からキール梁のような鉄骨が見える。どうなってるのか。
中庭から光が差込み、巧みに自然と地下の展示室へ誘導される。道具を通して木の魅力を最大限伝えるべく、周辺の環境も最大限生かし、透明でモダンな空間を回遊させる実に素晴らしい建物でした。
展示は当初の期待通り大変充実しており、素材、道具、そして匠(西岡棟梁の拾い書には感激)と日本の木造建築を総合化させる密接な関係が解き明かされており、それを学ぶに格好の場所と思いましたが時間足らずでまた行かねばならなくなりましたが、大変充実した時を過ごせました。

18.09.05