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20.05:終わりそうにありません

ビデオ会議アプリ

春になり桜が咲き、さあ新しい年度のスタートだ、そういう気分が見事に裏切られました。
汚い言葉で恐縮ですが、このコロナ野郎、とそんな気持ちです。
オフィスではテレワークで在宅勤務、学校もほとんどのところで開講のタイミングを計りつつ非対面式授業の準備に大わらわの印象を受けます。

IT落ちこぼれ事業主として、大企業のテレビ会議に感嘆し、iPhoneやSkypeでの顔の見える電話に憧れながら、これまでは横目で見てこれたのですが、ここにきて他人事ではいかなくなってきました。

建築はよく3者、建築主、設計者、そして施工者の共同作業と言われてきました。しかし実際は3者どころか実に大勢の人が集まり創り上げるものです。設計段階まではまだテレワークの範囲で理解できそうですが、それでも単に言葉で話すだけでは無理でドローイングや図面など見ながらリアルタイムにコミュニケートしないと上手くいきそうにありません。
ましてや施工の場合はどうなるのか、ロボット、3Dプリンターなど冗談と思ってたものが現実になるのでしょうか?

仕事も学校もみんな集まっての共同作業であり、電話、E-mail、いわゆるITツールはあくまで補助、そう思っていた観念が根こそぎ覆されようとしています。
会うことができなくなったらどうするのか、落ちこぼれが言うのも恐縮ですが、大きな社会実験が始まってるようにも見えます。

その初心者の初歩と言えるでしょうか、ビデオ会議アプリを勉強中です。
「会議」と言う名称が誤解を生みそうですが、単に顔を見ながら話すにとどまらない、今まで繰り広げられてきた触れあうコミュニケーションの体制を再構築する、新たなアーキテクチャー(社会体制)とでも言えそうです。

全く違う場所にいる人々が一つの画面の中に集まり音楽を演奏する映像には心が動いた。別の場所にいても繋がることができるのは素晴らしい。
しかしその繋がりは本当のものなんだろうか。その正体が見えず落ち着きません。

20.05.04