23.05:朝昼の温度差に要注意です。

村野藤吾と長谷川堯展

京都工芸繊維大学の笠原一人先生のSNSでこの展示会の情報を得ました。
村野藤吾と長谷川堯、このお二人から私は多くを学んできたのですが、正直近年は頭から遠ざかっており、大変懐かしく感じ行ってきました。
展示はお二人の交友の記録が主でしたが、長谷川さんの独特な写真で、村野建築から醸し出される心地よさに浸っておりました。

ご存知の通り村野さんの建築は装飾的要素が目を引き、モダニズムの主流に反するものとして扱われてきたようですが、その形態、素材、空間は大胆かつ繊細な魅力に溢れており、建築の持つ力を十二分に感じさせてくれます。
ただ、建築は時代の価値観を反映する(すべき)、と想う時、村野建築の継承をどう考えればいいのか。
長谷川さんの著作を読み直さなくてはいけないと感じました。

またこの日は同時に「鬼頭梓展」もありました。鬼頭さんが設計された図書館の図面と模型の展示です。
これも素晴らしかった。
このような手描きの図面はもう望めない、そのことで建築に欠けていくもの、そんなことを考えたりする良い企画でした。
次も大いに期待です。

*写真の冊子はこの展示会(村野藤吾と長谷川堯展)のために発行されたものですが、こんなに立派なのになんと無料。
主催は京都工芸繊維大学美術工芸資料館+村野藤吾の設計研究会。
会期は6/10までとありますのでご興味おありの方はお急ぎください。
23.05.02