23.08:危険な暑さ、を実感してます。

平行人生

-新宮晋+レンゾピアノ- 

連日の暑さから逃れたくどこか涼しいところということでふらっと中之島美術館へ行ってきました。展示は新宮晋氏とレンゾピアノ氏の交流を紹介する「平行人生」。お二人とも同い年らしく御年87歳の大御所ですがあまり構えず気軽に見れそうな気がして覗いてきました。

出会いは関西国際空港で、「風を目に見えるようにしてくれないか」とレンゾ氏が新宮氏に声をかけて始まったらしい。
当時レンゾ氏のコンペ案は衝撃的だった。
陸地から切り離された人工島に軽やかな羽のように舞い降りた姿は、外に輝くオブジェとなり、内に優しく人々を包み込む。
最高難度の機能性が要求され巨大な施設にならざるをえないが、丁寧なデザインと見事なエンジニアリングで大人数の人々を許容しつつ、それぞれが高揚感溢れる空間を体験でき、そこに風が吹き風が見える。
「とって付けたような彫刻ではなく(ピアノ氏のテキストから)」建築と彫刻が一体となった素晴らしい空間だと思う。

関空で長くなってしまいましたがそんなお二人の仕事がズラッと並ぶ展示パネル、模型、そしてビデオがありました。
このビデオがまたよくできており、作品の理解、解釈、体験をサポートする素晴らしいものでした。特にポンピドーセンターのスパン毎のダンスは忘れがたいものでした。

最後はお二人の「今」が紹介され、気持ちは今でも「機械屋さんと測量技師(ピアノ氏のテキストから)」という子供のようなお二人が印象的でした。

それにしてもやはりピアノ氏の建築に圧倒されました。建物の大きさに関わらずあそこまでのエンジニアリングやデイテールはアラップ事務所の力も大きとは思いますがどのように設計が進められてるのか、大いに興味を持ちました。

23.08.01