25.01:謹賀新年

新年2025

あけましておめでとうございます。
今年の年賀状は本野精吾の旧西陣織物館のファサードです。
最近新しい建築に惹かれることが少なくいわゆる近代建築が気になってしようがありません。

関西の三つの建築祭に多分に影響されてる気がしますが、かつて見た建物でも改めて見て体験すると新たな発見とともに幾重にも重なって迫ってくる魅力を感じます。時間の重なりとともに建築のエレメントそして細部が力強く訴えてくるのだと思います。

「神は細部にやどる」と言うフレーズを改めて思い出しますが、今の原型を造ったミースには研ぎ澄まされた細部があった。そのような力を新しい建築に感じることが最近ありません。
もちろん知らないだけでどこかで名建築が生まれてるはずですが魅力的な細部を求める流れのようなものがもっと定着して行って欲しいと思います。

登録文化財の定義の中に「今つくるのが困難なもの」と言う意味合いの一文があります。
職人芸というつもりはありませんが、建築をつくるに当たっては、かつての様式建築が持っていたような重層的な表現や細部の魅力が備わらないとその内つくれなくなり残っていかなくなる、そんな危惧を感じる今日この頃です。
本年もよろしくお願いいたします。

25.01.01